はじめての保育実習、日誌の書き方に不安を感じていませんか?
実は多くの実習生が同じように悩んでいるんです。
でも大丈夫!
この記事を読めば、保育実習日誌の書き方がきっと分かるようになりますよ。実習日誌は将来の自分への大切な贈り物。一緒に、実習日誌の書き方のコツを見ていきましょう。
保育実習日誌の基本的な書き方とポイント
実習日誌って、最初は本当に何を書けばいいのか分からないですよね。
でも、基本さえ押さえれば、それほど難しくないんです。
まずは、なぜ実習日誌を書くのか、その意味から理解していきましょう。これから保育士として働く皆さんにとって、とても大切な学びの記録になるはずです。
実習日誌の目的と意義を把握して効果的な記録を残す方法
実習日誌は単なる記録ではありません。将来の保育士としての自分を成長させるための大切な道具なんです。
例えば、子どもたちとの関わりの中で気づいたことを書き留めておくと、後から見返したときに「あぁ、あの時こうすれば良かったな」という気づきが生まれます。
具体的に書くべきポイントをいくつか挙げてみましょう。
- 子どもの様子や行動の変化
- 保育者の援助や声かけの意図
- 環境構成の工夫
- 自分が気づいたことや学んだこと
特に大切なのは、活動の事実だけでなく、「なぜそうしたのか」という理由も含めて記録することです。たとえば、製作活動でハサミを配る順番一つとっても、保育者には深い意図があるんですよ。
日誌の各項目別の具体的な記入例と注意点
それでは、実際の記入方法を見ていきましょう。日誌の項目ごとに、どんなことを書けばいいのか具体的に解説します。
時間の記録では
朝の会(9:15)
- →「元気よく挨拶をする」ではなく
- →「当番の子どもが前に出て、みんなで『おはようございます』の挨拶を交わす。天気と日付の確認を行う」というように、具体的に記録していきます。
環境構成の記入では、図や配置を示すだけでなく、なぜその配置にしたのかの意図も書き添えると、より充実した記録になります。
例えば
また、子どもの活動を記録する際は、以下のような点に気をつけましょう。
- 具体的な言動を記録
- 時系列に沿って分かりやすく
- その時の場面の雰囲気も含めて
- 保育者の関わりとその意図
ここで気をつけたいのが、記録の書き方です。「楽しく遊ぶ」「元気に過ごす」といった抽象的な表現は避けて、具体的にどんな様子だったのかを書くようにしましょう。
たとえば、「ブロック遊びでは、『お城を作ろう』と声を掛け合いながら、友だちと協力して大きな作品を作り上げていた」というように、実際の様子が目に浮かぶような記録を心がけてみてください。
実践で役立つ保育実習日誌の上手な書き方テクニック
実習日誌を書くコツは、その日のうちに書くことです。記憶が新鮮なうちに書き留めておくと、細かな出来事も思い出しやすいですよ。
でも、実習中はとても忙しいですよね。そんなときは、ちょっとした空き時間にメモを取っておくのがおすすめです。給食の準備中や午睡の時間など、ほんの少しの時間でも活用してみましょう。
大切なのは、子どもたちと関わることが最優先だということ。メモを取ることに夢中になって、子どもたちとの大切な時間を逃してしまわないように注意が必要です。
考察を書くときのポイントも押さえておきましょう。
- 単なる感想で終わらない
- 理論的な裏付けを意識する
- 次の実習に活かせる視点を含める
- 保育者の意図を考える
最後に、日誌の見直しも忘れずに。誤字脱字はもちろん、文章の流れや論理的な繋がりもチェックしてくださいね。
何か困ったことがあれば、実習先の先生方に相談してみるのもいいですよ。きっと親身になってアドバイスをくださるはずです。
実習段階別の目標設定と日誌の書き方
実習期間中、日を追うごとに少しずつ慣れていく自分を感じられるはずです。
でも、ただ漫然と過ごすのはもったいないですよね。それぞれの段階で意識したいポイントを押さえながら、充実した実習記録を作っていきましょう。
時期によって変わる学びのポイント、一緒に見ていきませんか?
実習前半で意識したい観察のポイントと記録の残し方
実習が始まったばかりのころって、何から手をつければいいか分からなくて戸惑いますよね。でも、この時期だからこそ見えてくるものがたくさんあるんです。
まずは園の1日の流れをしっかり観察してみましょう。朝の受け入れから降園までの様子を以下のような視点で見ていきます。
- 子どもたちの登園時の表情や様子
- 各活動の切り替え時の保育者の声かけ
- 生活習慣の援助の仕方
- 安全面での配慮
特に印象的だった場面は、できるだけ具体的に記録するようにしましょう。例えば、朝の支度の場面でこんな記録を残してみてはどうでしょう。
「Aちゃんが上着を掛けようとして、フックに手が届かない様子。保育者は『じょうずにできたね、あとちょっとだよ』と声をかけながら、少し持ち上げて手助けをしていた。自分でできた喜びを感じられるような援助だった」
このように、事実と共に保育者の意図も考察して書き添えると、より深い学びの記録になりますよ。
実習後半で深める考察と振り返りの書き方
実習後半になると、子どもたちとの関係も深まり、保育の流れにも慣れてきます。この時期は、より深い視点での観察と考察ができるようになってきますよ。
特に意識したいのが、以下のようなポイントです。
- 子ども同士の関係性
- 個々の成長や変化
- 保育者同士の連携
- 保護者との関わり方
考察を書くときは、「なぜ」「どのように」という視点を大切にしましょう。
例えば:
このような問いかけを自分にしながら、記録を深めていけるといいですね。
実習後半では部分実習や責任実習にも取り組むことが多いと思います。その際の記録は特に丁寧に残しておくと、将来の保育実践に活きてきますよ。
例えば、手遊びを実践した場合。
- 選んだ手遊び:「おべんとうばこ」
- 選んだ理由:給食前の活動として季節感があり、食への興味を引き出せると考えた
- 子どもたちの反応:繰り返しのフレーズで自然と口ずさむ姿が見られた
- 改善点:テンポをもう少しゆっくりにすると、全員が参加しやすかったかもしれない
このように、具体的な実践内容とその振り返りを記録しておくと、次に活かせる学びになります。
また、保育者の専門性についても、より深く考察できる時期です。
- 子ども一人ひとりの発達段階に応じた言葉かけの工夫
- 安全管理と自由な活動のバランスの取り方
- 保護者支援の実際
これらの観点から、保育の奥深さを探っていけるといいですね。
最後に、実習全体を通しての学びも忘れずに記録しておきましょう。自分の成長を実感できる貴重な機会になるはずです。
迷ったときは、「将来の自分に何を伝えたいか」を考えながら書いてみてください。そうすることで、より充実した実習記録が残せるようになりますよ。
年齢別クラス担当時の日誌作成ポイント
年齢によって子どもたちの姿は大きく異なります。同じ「おにごっこ」一つとっても、2歳児と5歳児では全然違う遊び方をしますよね。
そんな年齢ごとの特徴をしっかり押さえながら、どんなことを記録していけばいいのか、具体的に見ていきましょう。
0-2歳児クラスでの観察と記録の重要ポイント
乳児クラスの記録で大切なのは、何といっても一人ひとりの様子をきめ細かく見ることです。
同じ月齢でも、発達の状況は本当に様々。そんな個々の育ちに寄り添う保育の様子を、具体的に記録していきましょう。
たとえば、食事の場面ではこんな観点で記録を取ってみましょう。
- 食具の持ち方や使い方の発達段階
- 食べこぼしへの対応の仕方
- 保育者の声かけのタイミングと内容
- 一人で食べようとする意欲を大切にした援助
具体的な記録例を見てみましょう。
10:45 離乳食の場面
- 手づかみで意欲的に食べる様子
- スプーンを持とうとする動きが見られ始める
- 保育者は「じょうず!」と声をかけながら、必要な時だけそっと手を添える
- →自分で食べる意欲を大切にしながら、さりげなく援助する配慮が印象的
また、着替えや排泄など、生活面での記録も重要です。特に以下の点に注目してみましょう。
- 基本的生活習慣の獲得状況
- 自分でやろうとする気持ちの表れ
- 保育者の見守りや援助の程度
- 個々の発達に応じた環境設定
午睡の記録も忘れずに。寝かしつけの工夫や、一人ひとりの生活リズムへの配慮なども大切な観察ポイントですよ。
3-5歳児クラスでの活動記録と考察の書き方
幼児クラスになると、子ども同士の関わりが活発になってきます。遊びや活動を通して育まれる社会性や創造性にも目を向けながら、記録を取っていきましょう。
特に注目したい場面をいくつかピックアップしてみます。
制作活動では
- 道具の使い方や工夫
- 友だちとのアイデアの共有
- 完成への達成感や満足感
- つまずいた時の対処法
外遊びでは
- ルールのある遊びでの約束事の理解
- 仲間との協力や役割分担
- 体の使い方や運動能力の発達
- 安全への意識や配慮
具体的な記録の例を見てみましょう。
14:00 園庭遊び:「だるまさんが転んだ」で遊ぶ5歳児グループ
- 鬼役の子どもが「もう一回やってみよう」と提案
- 「じゃあ、今度は○○くんが鬼ね」と役割を交代する様子
- →ルールを理解し、公平性も意識しながら主体的に遊びを展開する姿が見られた
集団での活動が増えるこの時期、以下のような視点も大切です。
- 当番活動での役割意識
- 絵本や紙芝居での想像力の広がり
- 行事への取り組み方
- 文字や数字への関心
さらに、幼児期の終わりまでに育ってほしい10の姿を意識しながら記録を取ると、より充実した考察ができますよ。
例えば:
「製作コーナーで、うまく切れない友だちに『こうやるんだよ』と教える様子が見られた」 →思考力の芽生え・協同性・言葉による伝え合いなど
このように、子どもの姿から育ちを読み取り、記録していくことで、より深い学びの記録となっていきます。
実は、これらの記録は将来の保育者として働くときにとても役立つんです。「あのとき、こんな場面があったな」と思い出しながら、自分の保育に活かせる場面がきっとたくさんありますよ。
記録を取るのは大変かもしれませんが、それは未来の自分への素敵な贈り物。子どもたちの成長と共に、保育者としての自分も成長していける記録を目指していきましょう!
実践で役立つ保育実習日誌の上手な書き方
実習日誌を書くのに正解はありません。でも、より充実した記録にするためのちょっとしたコツはあるんです。
これから保育の現場で活かせる、実践的な書き方のポイントを見ていきましょう。毎日の記録が、きっと宝物になりますよ。
具体的な子どもの姿の記録方法と考察の深め方
子どもたちの様子を記録するとき、ついつい「楽しそうに遊んでいた」「元気いっぱいだった」といった表現になりがちですよね。でも、そこからもう一歩踏み込んで、具体的な姿を描写してみましょう。
たとえば、製作活動の場面では
△「楽しく製作をしていた」
↓
〇「『これ、お母さんにあげるの!』と目を輝かせながら、慎重にはさみを使って花びらを切り抜いていた」
このように具体的に書くことで、その場面の雰囲気や子どもの心の動きまでが伝わってきますよね。
考察を深めるためのチェックポイント
- 子どもの表情はどうだったか
- どんな言葉を発していたか
- 体の動きや姿勢はどうだったか
- 周りの子どもたちとの関わりはあったか
- 保育者の関わりでどう変化したか
特に印象的なエピソードは、以下の要素を含めて記録すると良いでしょう。
- きっかけとなった場面
- 子どもの具体的な言動
- 保育者の関わり
- その後の変化
- 考察(なぜそうなったのか、どんな育ちが見られたか)
ここで気をつけたいのが、事実と考察を区別して書くことです。例えば:
保育者の援助と配慮を的確に記録するコツ
保育者の関わりを記録するときは、「何を」したかだけでなく、「なぜ」そうしたのかまで考えて書くと、より学びの深い記録になります。
例えば、朝の支度の場面
△「保育者が手伝っていた」
↓
〇「自分でやろうとする気持ちを大切にしながら、さりげなくそばで見守り、必要な時だけ手を添えていた」
保育者の援助を記録する際の観点
- 声かけのタイミングと内容
- 立ち位置や視線の配り方
- 個々の子どもへの配慮の違い
- 安全面への気配り
- 環境構成の工夫
特に意識したい場面別のポイント
【生活場面】
- 基本的生活習慣の自立に向けた援助
- 個々のペースへの配慮
- 安全面での見守り方
【遊びの場面】
- 遊びの発展させ方
- 仲間関係への配慮
- 道具の使い方の援助
【活動の切り替え時】
- 次の活動への移行の仕方
- 片付けの促し方
- 時間の使い方
ここで大切なのは、保育者の意図を読み取ろうとする姿勢です。「なぜこの時期にこの活動を選んだのか」「どうしてこの方法で援助したのか」など、保育の意図を考えながら記録してみましょう。
また、保育者同士の連携も見逃せないポイントです。
- 引き継ぎの様子
- 役割分担の仕方
- 緊急時の対応
最後に、日誌を書くときの実践的なアドバイスを。
💡実習生のための記録のコツ
- その日のうちに書く
- メモは短時間でサッと取る
- 子どもとの関わりを優先する
- 分からないことはその場で質問
- 丁寧な言葉遣いを心がける
実習日誌は決して完璧である必要はありません。大切なのは、日々の気づきや学びを素直に記録していくこと。それが将来の保育者としての成長につながっていくはずです。
記録を取るのに困ったときは、担当の先生に相談してみましょう。きっと温かいアドバイスをいただけるはずですよ。一緒に、充実した実習記録を作っていきましょう!
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